【足寄町】「北海道三大秘湖の一つ、"五色沼"と呼ばれ、四季を通して様々な色を魅せてくれる」
更新日:2023年4月5日
オンネトーは足寄郡の阿寒摩周国立公園の西にある、周囲2.5kmの湖です。
2000年には国の天然記念物の指定を受けました。
「オンネトー」とはアイヌ語で「年老いた沼」または「大きな沼」を意味します。
この湖は季節や天候によって色が変わる神秘的な魅力がある湖です。
湖面は青、エメラルドグリーン、ダークブルーに見え、その色が様々であることから「五色沼」と呼ばれることもあります。
また、波がない穏やかな日は「雌阿寒岳」と「阿寒富士」が映し出されます。
湖は酸性なので魚類が住みにくい環境ですが、エゾサンショウウオやザリガニが生息しています。
すぐ周辺には展望デッキがあり、四季折々の湖の姿を楽しむことができます。
特に紅葉の時期はとても美しくなるので訪れることをお勧めします。
また登山道も整備されているので、大自然を楽しみながらのトレッキングも最適です。
オンネトー湖の形成
オンネトー湖の南東方向には二つの滝があり、これはオンネトー湯の滝と呼ばれています。
この滝は高低差が30mあり、天然記念物と日本の地質百選に選ばれており、雌阿寒岳と阿寒富士の間にあります。
滝の水源は雌阿寒岳からの温泉水で、水温43℃の暖かい水が流れ落ちています。
<オンネトー湯の滝へのアクセス>
駐車場もあり、駐車場から約1.5kmとそれほど距離はありませんが、クマが出やすいので気をつけて歩いてください。
珍しいマンガンの鉱床の滝
以前は天然の露天風呂として利用されていましたがこの水に酸化マンガンが含まれていることがわかり、
これを保護するため入浴が禁止されました。
昔からこの滝周辺のマンガン鉱山から多くのマンガン鉱石が採掘されていることが知られており、
昭和20年代には総量3500トンのマンガン鉱石が採掘されていました。
北海道大学の針谷教授によってこのマンガンが含まれた水が、元素が濃縮している貴重な資源であることが発見されると学術的な調査が始まりました。
マンガンは現代においてとても重要な金属であり、製鉄の際には欠かせない添加物として使用されます。
現在ではそのほとんどをオーストラリアや南アフリカなどから輸入しています。
現在、この地球上でマンガン鉱床を見られる場所は海底ぐらいで、地上で見られる鉱床としては世界的にも珍しいものです。
▲例:藍藻類
泉源と滝の斜面には、光合成によって酸素を放出する原核生物のシアノバクテリアと、この酸素と温泉水中のマンガンイオンをマンガン酸化細菌などの微生物が住んでいる。
こうして微生物が作用し合い、斜面に二酸化マンガンが形成されていく。
このオンネトーの滝では年間1万トン以上のマンガンの沈殿物が生成し、肉眼ではマンガン泥と呼ばれる
アクセス
入場料も駐車場も無料で比較的訪れやすい場所ですが、
途中の道道664号がかなり狭いので運転にはくれぐれもご注意ください。